牛飼い指南書

農業で生産性のある豊かな人生を

子宮への薬物(イソジン)注入

子宮が汚れている時に良くイソジンを使いますよね。 イソジンは抗菌剤であり、非常に高い抗菌作用があります。 その強い抗菌作用のイソジンを、人間も手術や喉のうがいなどで使いますよね。 特に、喉のうがいや傷の手当てをしたときに、ジンジンするような刺…

なんで牛骨スープ流行らないの?

ラーメンにおいて、鹿児島なら豚骨ラーメン、インスタントは鶏ガラスープ、魚介出汁などが有名ですよね。 牛はなぜ使われないのでしょうか? テールスープは聞くことはあると思いますが、これまた一癖あります。 牛がスープの出汁に使われない理由はいくつか…

アニマルウェルフェア

アニマルウェルフェア、牛飼いや畜産に関わる人なら聞いたことがある言葉ですね。 最近では、畜産とは無縁の人も聞いたことがあるのではないでしょうか? まず、アニマルウェルフェアを簡単に言葉にするならば、 「生き物を畜産物として利用させてもらうこと…

3度付けの考え方(種付けの話)

どうしても止めたい、或いは、発情が長いといった場合に2度付けをすることがあります。 自信がない時もこの方法をすることで、種付けの確率を上げることができます。 しかし、発情発見から早めに種付けをして、思ったよりも長く発情が続いてしまった場合、3…

三元交配の歴史

黒牛が他の種類の牛に比べて小さいのは知ってますよね。 ホルスタインと黒牛を比べると違いがわかりやすいですね。 黒牛は人間の背よりも高くなることはないですが、ホルスタインは人間の背よりも高い個体もいるほどです。 黒牛は小さくて、身体が弱い。 そ…

竿を出す

牛が陰茎(性器)を露出することを、 「竿を出す」と表現します。 陰茎が露出するのは、通常は繁殖行動時です。 この時、牛は興奮状態に入り、陰茎が外部に露出するようになります。 ただし、この行動は「牛の意志」によるものではありません。 牛は「本能的…

「かんてつ」ってなに?

「かんてつ」って聞いたことありますか? 牛飼いで、藁(わら)を牛にあげている農家は知ってますよね? 「肝蛭」と書いて「かんてつ」と読みます。 寄生虫ですね。 田んぼに棲息していて、稲に付着しています。 このヒル(蛭)が付着した、稲藁を食べた牛が…

正常性バイアスと牛飼いの事故

人は自分自身が危険や事故に巻き込まれる可能性を過小評価し、他人事として考える傾向があります。 これを正常性バイアスと言います。 これは人間の自己防衛の一種であり、自己イメージを保護するために現実を受け入れにくくなる心理的なメカニズムです。 簡…

人工授精後にイージーブリード(プロジェステロン)を使うとどうなるでしょうか?

種がなかなかつかないが、発情はちゃんと来る。 こういった場合のほとんどが、卵胞が着床妊娠を維持できていないんです。 基本的な考えとして、 「排卵しているならば、授精をしたら受精している」というものがあります。 しかし、それが着床するか、着床を…

健康の秘訣は「ちびちび飲み」

哺乳瓶のミルクの出る量は多すぎると良くないって知っていますか? ちびちび飲みができるくらいの量が出る哺乳瓶の方が良いとされています。 そのメリットはいくつかありますので、紹介します。 まず、誤嚥のリスク低減できます。 少量のミルクをゆっくりと…

人工授精の方法

人工授精の方法には、直腸膣法と頸管鉗子法がありす。 この二つの方法は、主にどちらが現場で使われているかお分かりかと思います。 直腸膣法が圧倒的に多いですね。 これには理由があって、 一つは、道具が少なくて良いこと。 二つ目に、子宮を傷つける可能…

口蹄疫の状況

口蹄疫とは、牛の伝染性の病気です。 そして、この病気にかかると食欲不振に始まり、外貌に変化(口に水泡、痩身など)をもたらし、やがて死に至る可能性が非常に高いです。 口蹄疫は非常に伝染性が高く、感染した動物から直接または間接的に他の動物に広が…

牛と蛋白質

蛋白質は、牛の体系の維持、成長、繁殖において必要な栄養素です。 また、蛋白質は牛の体の成分の中で、水と脂を除いた80%を占めています。 蛋白質の役割は、主に以下の通り。 ①筋肉運動 ②ホルモン作用 ③生命活動です。 また、牛のような反芻動物は特徴的な…

乾物量が多すぎると?

飼料の中で、「水分を全く含まない乾物」のことを ドライマター(DM)と言いますよね。 (実際には水分を含まない乾物というのは存在しないと言っても良いでしょう。) 牛にはこの乾物量の考え方が非常に重要です。 もしも、給与する乾物量が多いと、牛は餌…

配合飼料はアップグレード、粗飼料はダウングレード

時代が進むにつれて、餌は高騰していますが、アップグレードされているでしょうか? それともダウングレードされているでしょうか? 配合飼料は、その成分は非常に安定し、安心して給与できるようになっていっているのではないでしょうか? TMR(完全飼料=飼…