牛飼い指南書

農業で生産性のある豊かな人生を

間違って「種」を使ったら

精液ストローを意図的に不正によって使い違うのはもちろんいけません。

 

しかしもし、ヒューマンエラーによって使い間違えた場合はどうなるでしょう?

 

たとえば、発情周期が21日を待たずに来てしまい、前につけた種がない場合、他の種をつけることになります。(もちろん発情をとばす方が好ましいです)

 

そうすると、この牛は「前回の発情で種がついていたのか?」、「今回の発情で種がついたのか?」が怪しくなります。

 

自分で種付けをしていればなんとなくはわかるのですが、これが妊娠牛となると、もはやわからなくなってしまうのです。

 

では、こうなった場合はどうするか?

 

ほっといたら、後の遺伝情報が全て狂います。

ですから、子牛が産まれたら「遺伝子検査」を行います。

 

費用はおよそ2万円弱〜3万円弱です。

 

母牛の遺伝情報と子牛の遺伝情報を調べて、同じ遺伝子を見つけます。

 

そしてこの遺伝子がどの種牛の遺伝子と相違がないかを調べます。

 

これにより、遺伝情報を確定させるのです。

 

費用や手間を考えるとしたくありませんよね。

 

ですから、発情はできる限り正確に、そして21日空けて種付けをしましょう。

 

発情周期が20日以下の牛には、在庫が豊富な精液ストローを使うと良いですね。