複乳頭は、哺乳類が進化する過程で、環境に適応するために退化したものと考えられています。
乳頭(乳首)は最終的に人間は2つ、牛は4つです。
複乳頭の場合、一度に複数の子どもを授乳できるため、子育ての効率が上がるという利点があります。
しかし、進化の過程で、乳頭の必要性は限られていって一度に産む、子どもの数と子どもが飲む母乳の量によって乳頭の数は決まりました。
乳頭の数が多いほど効率が良いというわけではなく、子どもの数と乳頭の数が合ってないと意味がありません。
牛が4本の乳頭を持つのは、草食動物であるため一度に産む子どもの数が少なく、4本の乳頭で十分に子育てができるという適応の結果とされています。
人間も、一度に産む子どもの数が少ないため、2本の乳頭が適当でした。
古の時代に、退化する前の複乳頭が実際に使われていた時代があったかどうかはわかりませんが、古代の文献には複乳頭を持つ動物についての記述があることから、少なくとも古代から存在していたと思われます。
というのも、牛も稀に複乳頭が発現するからです。
乳首が5本ある牛がたまにいます。
乳首自体の機能は退化していることが多いため、母乳は出ないことがほとんどです。
しかし、乳頭が5本あるということは、乳腺が多いということであり、母乳がたくさんでるとも言われています。
複乳頭は進化の過程でなくなりますが、発現した際は、「この子、おっぱいたくさん出るかも?」と期待してしまいますね。